2015年11月16日月曜日

テクニック、戦術以前に戦うこと

僕個人の意見ですがスペインで育成年代の試合を見ていると、日本とはあきらかに違う点が見られます。

それは、試合中の選手は「激しく戦っている」という点です。ほんとうにボール際は激しく、見ているほうがヒヤヒヤします。カウンターの時トップスピードでドリブルする選手にディフェンスがアプローチした時には「来る!」と感じます。また、ルーズボールの際には思いっきりボールを蹴りに行って、相手を蹴ってしまうこともあります。一昔前に言われていた「サッカーは格闘技」、まさしくそんな感じです。
こんなに激しいプレスでは簡単にボールを持てない(ドリブルできない)ことがよく分かります。

スペインのコーチングスクールのテクニックという科目の中に、ドリブル(スペインにはドリブルの種類が2種類ありますがそれは置いといて)のデメリットの中に「ケガをするリスクがある」というものがあります。

ボールを持つということは相手が激しく奪いに来るので、その際に足を蹴られたり、引っかかってしまったりする可能性があるため、ケガをするリスクは高まります。ドリブルするのは勇気が要りますね。

最近考えている、日本のインテンシティの低さとドリブルサッカー。良く言う「パスサッカーやドリブルサッカー」などはそもそも存在しないのですが、育成年代では偏った指導が行われることもあります。
まずはドリブルを教えてその後パスを教える。バルサみたいなサッカーしたいからドリブルしてはいけない。ひたすらドリブルしかしない。etc...
(それはそれで指導者の考えなので良いと思いますが...)

そいうことを考えていると「何故日本では今だにドリブルばかり練習して、ドリブルが上手い=サッカーが上手い」みたいな幻想があるのかという問題が浮かびました。

それはディフェンスのインテンシティの低さ、戦術の未熟さにあるのではないかと最近思っています。そのレベルが低いため、ドリブルが通用してしまう。なので、試合に負けてしまう。そうなるとそのようなドリブルテクニックを身につけたほうが上へ行ける、という感じです。

多分スペインでそれをやったら試合中「ガツン!」とやられて終わりです。通用しません。


話しは戻って、「サッカーは戦いである」ということ。これはテクニックや戦術云々の前にサッカー選手として基本的なものであると同時に絶対的なものです。
それはプレーモデルといった大きな問題から選手個人のディテールの問題まで、様々な要素のベースにあるものです。

「かけひき」もこれに含まれるかもしれません。

「どうやったら相手に勝てるか?」

「負けもいいから良いサッカー」、「将来につながるサッカー」、本当に存在するのでしょうか。

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